ノジマの社員は本当にお客様の味方なのか??
CMを見ていていつも思うのだが、ノジマの売りは販売員が全員社員であること。取引先からの応援者がいないから、お客様の身になって商品をご提案できるということだ。つまり押し売りはないということだ。
これは本当なのか。
デパートの紳士服売り場で取引先からの派遣販売員と一緒に販売していた時を自分を思い出す。
今から30年以上前はデパート、特に紳士服売り場では百貨店の社員が自分で仕入れて自分で売るのが普通だった。私は新入社員でジャケット&スラックスの売り場に配属されて、毎日スラックスをメインに売っていた。
その当時、ダーバンなど数社から派遣社員もいて、みんなで販売していた。当然、取引先から派遣された販売員は自分のブランドの商品を売らないと成績にならない。だから、できるだけ自分のブランドを勧めていた。しかし、私の経験ではどの販売員も押し売りをしてクレームが来たという経験はない。
例えばジャケットを売る時、お客様に最後に3つぐらいの候補をお見せして、お客様にいいところ、悪いところをお伝えしながら、その中に自分のブランドを必ず一つ残して、最終的に自分のブランドのジャケットをお客様が選ぶように仕向けていた。これが販売テクニックだ。
ほとんどのお客様は満足して購入されて帰っていった。
新入社員だった私は、そのテクニックを押し売りだと最初は思っていた。そして、ノジマの社員と同じように本当にお客様のご要望にあった一着をご提案できるのは、百貨店の社員である私だけだと思い込んでいた。
しかし、実際に販売の場面では、結局お客様のご要望に合わせると最終的にどれをご提案していいのかわからなくなるのだ。商品にはやはり一長一短があり、完全にお客様のご要望にぴったりのものはない。そして、いつまでもお客様のご要望ばかりを聞いていると、ついにはお客様も私もどれがいいのかわからなくなり、結果販売につながらず、売り上げにもならないことが多かった。
一方で取引先派遣の販売員はテクニックを使いながら、お客様のご要望をうまくリードして自分の思い通りの商品を販売していた。
果たして、本当にお客様のご要望にそった販売とは何だろうかとその時に思った。
そして、その後自分にも販売テクニックがついてきたところで、当然仕入れているブランドの個別の目標に合わせて結局はお客様のニーズ、ウオンツにあわせながらも、売りたい商品を販売している自分がいた。結局、やっていることは取引先派遣の販売員と変わらないのだ。
ノジマの社員が本当にお客様側に立って販売をしていたら、売り上げの効率は確実に低いと言える。やはり、限られた品揃えの中でいかにお客様に最大の満足を与えながらお買い物をしていただけるかが販売のプロではないだろうか?
それなら、ジャパネットたかたの方が、炊飯器ならこれを一押しという形で売っていく方がいいのかもしれない。
あまり、お客様に選択の自由を与えすぎると、かえって選べなくなる。
これが販売の面白いところかもしれない。
まあ、こういう経験は今の百貨店の社員hがしたこと少ないだろう!商売人じゃないだよな。それだと!
ノジマの社員は商売人と言えるかもしれない!がんばれノジマ!