自分の事として老後を考えたら、全く世界が違っていた
今月下旬から、介護の最初の資格である初任者研修というものを学びにいく事に決めた。
まあとはいえ16回のコースを受講するだけだ。しかし朝10時から17時までみっちりと授業と講習があるようだ。
ここでは介護における老いとは何かから始まり、実際にどう介護をすればいいのかの技術も学べるとのことだ。
今、まだコロナ禍でもあり、またプライベートでも時間が取られるため、なかなか本格的な次の仕事を見出せてはいないのが現状だ。
しかし、この多少自由な時間が取れる今こそ、何か学ぶべきことはないかと思っている中で、介護の資格に出会った。
というのも、私の母は今年老人介護施設に入居する予定であり、そのため色々と施設探しやそのために必要な事項をこなしている。まだコロナ禍のため施設も決定していないが、私はすでに5、6箇所の見学を済ませた。
わずかな見学だが、その一つ一つが全て違っていた。私の義母は2年前からグループホームで暮らしている。そのため、介護の世界は少しは理解していたつもりだが、奥が深いというか、1人1人の人生にはそれぞれの歴史があるように、介護施設にも一つづつ個性がある。
簡単には特別養護老人ホーム、サービス付き高齢者住宅、介護付き老人ホームと別れるが、今回私が見学した、サービス付き高齢者住宅、介護付き老人ホームでもバラバラであった。
入居時に一時金として支払う必要のある施設は比較的サービスレベルが高いというか、グレードの高い施設だ。それも数百万から億まで色々とある。またサービス内容でもそれぞれに違いがある。
今回気がついたのは、このコロナ禍における入居者への外出、面談対応であった。
あるホームでは一切、面会はできないとしていた。しかし私が見学した時には部屋まで見学ができた。入居者と直接話すことはなかったが、何か違和感を覚えた。
施設でも過去に入居者、もしくは家族から事故により訴えられたとかがあったようで、極端に訴えられないために、過度の面会規制をしているところもあった。
つまり現場は本当に色々であり、介護の世界は本当に大変だということを感じた。
今回、私が驚いたのはある高級老人施設で65歳の入居できる前から多くの50代が見学に来ていると聞かされたことだ。確かにここは入居すると死ぬまで面倒を見てくれる。最初は自立型の部屋で生活し、その後介護専用の部屋に移り、最後は病院かその施設で看取りをしてくれる。葬儀会場まで施設内にあるのは驚いた。
まるで一つのコミュニティに入る感じだ。確かに最後を心配する必要もなく、安心感はあるだろうと思った。私も1人になったらここに入ろうかと思った。
母の施設探しをするうちに、自分より若い50代がすでに老後の身の振り方を考えているのを聞き、自分はどうするのかを考えるようになった。
介護の仕事をするために、資格の学校に通うのではなく、これからの社会を考えるにおいて介護の世界は大きな存在になることは間違いない。私は今、その世界を少し家族の立場で見ることが出来た。
では介護をする人からはどう見えるのであろうと思ったのが今回、通うことを決めた理由だ。
週に1回だが、自由に通える時間をもてる今だからこそ、この勉強をしてみたいと。
ただ、かかりつけ医の先生に私が介護の資格を取りに行くと話したら、「藤野さんにはもっと別の仕事が向いています」と言われたのが気になるが、まあ、しょうがない、頑張るしかない!