シリーズ#02 コトラーのリテール4.0を読み解く

コロナでますますグローバル化が進む!

多くの人がアフターコロナの世界を予測している。誰もが答えを持っていないだろう。だからこそ、色々な意見が出ている。
そこで私も社会の変化で一つ予測をしたい。

コロナ後、自国第一主義の動きがさらに出てくるだろうという意見もあるが、それはサプライチェーンの見直しをはじめとする徹底したビジネスモデルの効率化の見直しであろう。


私はさらにグローバル化が進むと予測している。それはリモートワークの普及がさらに進み、会社への出勤だけでなく、海外へ出張しなくてもコミュニケーションが出来るようになってきたということである。
つまりオンラインコミュニケーションが大きく生活を変えるということだ。


例えば、リテールの世界、特にラグジュアリーの世界では、年に2回の展示会に直接現地、パリ、ミラノ、NYなどに行き、直接商談を進めることが重要とされてきた。そのために多くの時間と経費を使ってきた。
また私も経験があるが、パリの本社の意向で急な戦略転換を百貨店のある店舗に要求されるケースが時々ある。
こういう時には担当役員もしくは社長が直接パリまで行って交渉するというのがもっとも有効であるとされてきた。でもすぐには行けないということでうまく行かないケースがあった。この辺りは伊勢丹の機動力は凄かったと記憶している。
でもこれからはパリに行かなくても、ZOOMを使って交渉すれば、済むのではないだろうか。
このオンライン会議がコモディティ化することで、物理的な移動は少なくなることが予想される。そのためビジネス需要としてのエアラインの移動は減ってくると予想される。

一方で、オンラインで会議をするためには、その前提としてやはり交渉担当は英語ができないとどうしようもないということになるだろう。ZOOMで通訳を会しては厳しい。
海外の相手と直接話す機会がこれからは飛躍的に増える。つまり会議はもう国内だけでなく、世界中でどこでもいつでも出来るのである。
これは大手の戦略コンサルティング会社では当たり前のことであるが、これが多くの企業で一般化するのである。

物理的な距離というのは物流などにおいては縮まることはないが、会議を始めとするコミュニケーション距離は圧倒的に差がなくなる。
これをうまく使える会社と使えない会社では大きな差が出るだろう。

人々も生活もこのオンラインコニュニケーションの普及によって、さらにグローバル化が進むだろう。その時にこれを使える人と、使えない人では大きなネットワーク、知識、視野の差がついてしまう。
日本のメディアはどうしても国内中心になる。これはシンガポールにいてTVを見るとよくわかる。英語圏で暮らすことはやはり違うんだなと。
また中国CCTVの英語放送を見ると、いかに中国がアフリカを重要な地域と考えているのかが分かる。本当にいろんなアフリカ地域に中国は進出しているのである。このような国際感覚を日本のメディアでは持つことができない。

とすると、若い世代はもちろん、ミドル世代も英語の勉強をすることが大事ではないか。ポケトークでビジネスは多少できても、ビジネスでもっとも大切な信頼関係は作れないだろう。

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