NEW シリーズ#2 コトラーのマーケティング4.0を斬る

吉村大阪府知事のTiktok見たことあります??

最近コトラーの本を再勉強する中で、SNSについて普段使わないSNSを今、試している。その中で気になるのが動画投稿サイトだ。
その一つがTiktokである。これは中国で開発されたアプリで動画投稿サイトである。最大60秒の動画を投稿できるのだが、基本は10代の若者がメインターゲットである。

なんと、このTiktokに吉村大阪府知事と鈴木北海道知事(少しだけだが)が投稿しているのだ。中身はいたって普通で、ふざけているものではないが、あくまでも中高校生を対象にした語り口であり、きっと大阪府民の中高生には評判がいいのではないかと思われる。私を含めたミドル、シニア層は元々動画を見る習慣もないのだが、若者にはテレビよりも重要なチャネルなのである。そこにきちんと投稿しているのは吉村知事だけである。いや、この先見性は素晴らしいと感心した。さすが商売のまち、大阪だ!
小池知事は自らの投稿はなく、誰かが編集した揶揄された投稿があるだけだ。ここにこれからの時代を引っ張っていくリーダーは誰かというヒントがあるように思われる。

今日のテーマは3章「影響力のあるデジタルサブカルチャー」を検討する。この中ではデジタル時代の3つの主要セグメントとして、若者、女性、ネチズン(ネットをメインに活動する人)をあげている。


若者は新しい製品や技術のアーリーアダプター(新規採用者)であり、トレンドセッター(トレンドをいち早く追いかける)、ゲームチェンジャー(新しいことを生み出す推進力の持ち主)である。彼らの力をより大事にしないといけない。

これまでは、日本では若者は人口的に少ないため、マスマーケットとして団塊、団塊ジュニア世代を狙ってきたが、世界を見ると若者の人口は確実に増えている。そして今回のジョージフロイド事件を単に発した黒人運動も香港の独立運動も若者が動かしている。この黒人運動も若者がデジタルの力を武器に全世界に動画を共有して、世界レベルでの人種差別撤廃運動になっている。

なのに、日本企業のマーケティング活動は昔のままだ。若者はすでに見ないし、所有もしていないテレビを軸に、新聞、雑誌などがまだまだ重要な位置を占めている。ネットもやっているが、ホームページ、Facebookなどが主流でYouTubeのような動画サイトではない。考え方が、まず見せる画面ではなく、読ませる画面が基本になっている。

若者はもう文字は読まないのである。だから、私のこのブログも若者には全く興味がないだろう。
だから私も今後は動画での投稿に変えないといけないと真剣に考えているのだ。

企業は若者、ネチズンよりも、女性を重要視してきた。しかしそのアプローチは昔ながらの情報提供スタイルだ。
今の女性は情報を自らのネットワークを使いながら、徹底的に集める(本書ではインフォメーションコレクターと呼ばれている)。だから企業は女性に教えるというスタイルではなく、教えてもらう、一緒に作り上げるという共創の概念が必要なのだ。
インターネットを使えば、有名タレントと zoomで直接お話することも可能だし、もうすでに始まっている。これは有名人と一般市民との垣根がどんどん下がってきている証拠である。この流れにどう企業は対応していくのかが問われている。zoomを使ってライブイベントをして、その中から直接憧れのタレントさんと話すことなんて、全然普通にできる時代になったのだ

またネチズンは自らネットに投稿をするため、この人たちに企業の味方、推奨者にどうなってもらうかが大きな課題だ。そのためには、お金よりも行動が重要なのだ。
吉村知事のように自らTiktokに出て、中高生に語りかける、そしてインタラクティブに交流をすることでますます、知事という有名人との距離が縮まり、その親近感を持ったネチズンが勝手に吉村知事の応援をしてくれるのだ。
もうお金で評判をあげるというのは昔の話だ。

今日、河井議員夫婦が買収の疑いで逮捕されたが、もうお金をばらまく時代はデジタル社会では終わりを告げているのだ。
この本にも書かれているが、ミドル、シニアは若者の行動に追随していくものだと。確かにシニアでもスマートフォンを持っている人は増えているし、私も今回、意外にもTiktokにはまっており、毎日空いた時間にチェックしている。いや、楽しい。

今回のコロナショックで時代は完全にデジタル社会になった。そしてその主役は若者である。彼らの動きに対応していかない企業は淘汰されるであろう。今回のコロナショックで痛手をおった、古い体質の企業(流通、旅行、ホテル、観光、飲食店、外食など)には残された時間はあまりにも少ないのではないだろうか。

若い人が来ない店、施設に未来はないなあ


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