最近、TVでジャパネットたかたのCM沢山見ません?

NEWシリーズ#5 コトラーのマーケティング4.0を斬る

最近、家にいることが多いので、いつもよりTVを見ている気がする。で、感じるのはジャパネットたかたのCM放送がやたらと目に付く。昨日はケルヒャーのスチームクリーナーをやっていた。最近、真鶴の家に一人でいるので、床掃除が気になっていて、フローリングの汚れ、網戸の汚れ、レンジ、コンロの汚れを一気に綺麗にしてくれるスチームクリーナーが気に入った。それで、私は放送を見ながらスマホでケルヒャー、スチームクリーナーとグーグル検索して、他で安く売っているところを探すことにした。
これがコトラーの本でも出でくるが、一般的な消費者の行動だ。情報をリアル店舗やTVなどいろんなところで集めて、最終的にはネットで一番安いところを探して購買するというものだ。
以前は百貨店などの小売店舗で問題になったショールーミングという現象だが、これがTV通販や雑誌広告でも同じことが起こっている。
一方で若者はwebルーミングといって、ネットで調べてから、実際に店舗で試着してから買うという購買行動も見られている。ネットと店舗の使い分けがますます複雑になっているのだ。

さて、ジャパネットのケースに戻ろう。私はどこが一番安いかを探そうとしたが、なかなか分からなかった。それはジャパネットの売り方にあった。スチームクリーナー本体はどこで買っても同じものだが、ジャパネットはオプションの付属品をオリジナル化しており、そのオプション製品が別で買うと15000円相当だと訴求している。しかし、そのオプションが本当に15000円なのかどうかが、ネットで調べても良く分からない。そしてセット価格が18800円と他のサイトと比べてもそんなに安くはないが、高いとも言えない。そして7月21日までの限定価格ということで早く買わないといけない気分になる。なかなかうまい販促だなと感じた。
https://www.japanet.co.jp/shopping/steam-cleaner/index.html?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=shamei&utm_term=steam-cleaner_shamei_kw&gclid=Cj0KCQjwoub3BRC6ARIsABGhnyZ0Fe9n353vdsA7m0nvVi9kKek0uTWXX_27wKkPIuTWqlMF06bt2bIaAryCEALw_wcB

ここでまずジャパネットたかたの基本戦略について考えてみよう。
ジャパネットのメインターゲットはシニアである。しかも、あまりITや技術には詳しくない人たちである。だから、チャネルはシニアが良く見る、新聞、チラシ、そしてTVなのである。今や、TVはシニアがメインのチャネルであり、だからTVでの販促が増えている。TVの広告宣伝費は昔に比べると相当安くなっている気がする。
そして、ジャパネットの特徴は顧客のお悩みをどう解決するかがメインとなっている。スチームクリーナーや高圧洗浄機などは、家の暮らしで気になっていることをシニアでも簡単に解決できるような提案にしているのである。
そして価格については、顧客がネットで他社と比較検討するのを前提にしたセット商品にしている。これはオリジナル商品に近い。事実、電子辞書などはシャープと共同開発としてオリジナルモデルを販売しているので、価格が安いのか高いのかがわかりにくい。
シニアはあまりネットで他社比較するという行動まではしないし、注文も電話が主流だ。ジャパネットは何とかネット注文に移行させたいと、ネット注文で5%オフを展開しているが、なかなかハードルは高いだろう。

このように、ジャパネットの戦略はシニアの生活におけるお悩み解決をメインにした展開を行い、そこから主婦を次のターゲットにしている。商品を売るのではなく、家の中での暮らしの悩みを解決するための提案を行うことを前面に出している。
この戦略は素晴らしいと言える。特にシニア層に向けての展開としては良く考えられている。

では今後はどうなのだろう。
私はこのままでは百貨店と同じ道を辿るような気がしてならない。コトラーはマーケティング4.0で、これからのターゲットは「若者、女性、ネチズン」であると述べている。
ジャパネットは若者はターゲットにしていないし、若者も全く興味がないだろう。また女性もミドルからシニアの主婦はターゲットになるが、トレンドを気にする独身女性などはターゲットにならない。ネットをメインにした人の集団であるネチズンもジャパネットは興味がない。ジャパネットのサイトは良く考えられてはいるが、どうしてもメインターゲットのシニアを意識したものにならざるをえない。

マーケティング戦略の基本はWHO,WHAT,HOWだ。誰に何をどの様に提案するかが明確でないといけない。明確にすればするほど、差別化になり、ブランディング化が成功する。
ジャパネットはこれまではシニアに向け、シニアのお悩みをわかりやすく伝えて、共感を得ながら、それを解決する商品、サービスを提案することで成功してきた。
しかし、これからのデジタル時代になり、若者、女性、ネチズンに向けた展開をどうしていくのかが大きな問題になってくるだろう。
きっと、社内ではすでにこの課題を認識し、解決策を模索しているところだろう。
これまでの創業者の高田社長の個性が強烈で、そのブランドが残っているとなかなか新しいターゲットに向けた展開は難しい。
これはアパレル企業でも同じことが言える。例えば、オンワード樫山ではいくつものブランドがターゲットごとにある。しかし、オンワードというブランド自体はやはり昔のイメージをひきづりやすい。しかし、若者向けのブランドにはオンワードであることをあまり気づかれない様にしている。同じ会社でもブランドごとにターゲットを変えることは出来る。
ジャパネットでもジャパネットではない、ブランドを使いながら、違う個性、特徴を出したネット販売が出来るかもしれない。こうした取り組みを早くしなければ、これからのデジタル社会では乗り遅れてしまう。

個性が強ければ強いほど、特徴化は出来るが、それを変えることは難しい。であるなら、新しいものを一から生み出す覚悟が必要なのかもしれない。

ジャパネットには創業者に代わる、ユーチューバーのような若者受けする、個性的な司会者が登場するネット番組が必要なのかも


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