コトラーのリテール4.0を読み解く

これから数回に渡って、コトラーのリテール4.0を読み解きながら、これからの世の中はどう変わるのか、消費者はどう変わるのか、インバウンド需要はどうなるのか、小売業はどう変わるのか、マーケティングはどう変わるのかなどをみていきながら、最後に提言を出していく。


まずはリテール4.0を読んだ感想から。
この本の提言は主に10の原則をベースに書かれているが、それ自体はそんなに目新しいものではない。ただ、その原則を今の実務担当者がどう理解し、どう評価しているのを見ることが出来る構成になっているので、さらに理解が深まると言って良いだろう。
そして、この提言はコロナショックを受けても、なんら修正を必要とするところがない。つまり良くポイントを捉えているということだ。
一つあるとすれば、この本では3-5年後にどうなっているかという予測があるが、これは3-5ヶ月後と読み替える必要がある。

ある識者によると、コロナによって、これまではあと10年かかるだろうと言われてきた、社会、消費者変化が10ヶ月でやってくると。そうすると企業の仕組み、ビジネスモデルも同じように急速に変化を求められる。


特に企業においては、この急速な環境変化に対応できる、自由で大胆な発想が特に求められる。そのような発想が今の経営陣で、なし得るのだろうかというのが私の率直な感想である。この本にある10の原則を忠実に成し遂げるためには多くのチャレンジが求められるが、それを今の経営組織が許してくれるのだろうか。短期的な利益と投資家の顔色を見ながらのWILLが感じられない経営者が伝統的な大企業に多数いると感じるし、事実そうであろう。
先日NHKで放送された日本電産の永守会長のインタビューを見て、こういう人こそ年齢に関係がなく、情熱が消えない優れた経営者だなと感じた。

今の政府と大阪府の動きを見ても同じことが言えるのではないだろうか。吉村大阪府知事はこれまでの常識にとらわれることなく、新しい試みを矢継ぎ早に出している。それを府民が支持する。昔の橋下知事と同じことである。
一方で政府は全体のバランスを取ることが第一であり、そこに自民党の意見、公明党の意見を交え、そして有識者会議を隠れ蓑にしながら、全体最適の政策を出してくる。これでは誰もが喜ばない対策しか出てこない。そして野党がそれをほじくり返して、批判する。いつもの日本の政治である。
それは確かにこれまでであれば、致し方のないことかもしれない。


だが、今、世界を見れば、日本のような生ぬるい政策を出している先進国は少数である。
誰が今のシンガポールの感染爆発を知っているのだろうかと。そしてその問題が国の成長を支えてきた根源的な問題に繋がっていることを。


多くが安倍首相のリーダーシップ力を批判する。確かにそれもある。でもおそらくは今の政治体制であれば、誰が首相をやっていても同じことしかできないのではないか。
全体の仕組み、以前にもブログに書いた、社会デザインシステムという考え方を持ちながら、どう仕組みとして社会を変えていくのかという視点がなければ、人を変えても何も変わらないのである。
大阪府は橋下徹が維新の会で大きく府民の気持ちを変え、大阪府と大阪市の組織も変え、そして政治でも維新の会で主導権を取っているからこそ、今の吉村知事は成果を出せているのである。やはり、若さは今、大事ではないだろうか。
今、注目されている政治家は北海道、大阪の知事である。東京都の小池知事にその若さが感じられない。それではこの時間のないこの時には難しいかもしれない。

今日の論点は5年はかかると思われていたことを私たちはこの半年でやり遂げなければいけない。その時にどういう体制でやるのかということが社会、個人、そして企業にも求められているのである。
その認識を持つことがスタートである。

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