番外編@プルーストをリテール4.0で斬る

新しいロングテールビジネスの到来がきた!

みなさんはプルーストという作家を知っているだろうか?
私はお恥ずかしい話、昨年まで全く知らなかった。しかし今年に入り、いつも参加している音楽会でプルーストの「失われた時を求めて」の中に出てくる曲の演奏とともに、研究者の方の解説もあるとのことで、家にあったプルーストが書かれた脳科学の本を少し読んだ。中々興味深い作品であったが、なにせ全14巻という大作であり、難解という説明に実際の本にはなかなか手が出せないと感じていた。


そして5月の音楽会はコロナの影響で延期となった。しかしプルーストの読書会をしたいとの声が上がったようで、昨日、少人数でのプルーストを読む会をスタートするにあたり、オンライン説明会が開かれたので参加した。
流石に研究者の方の話に引き込まれて、益々興味を持つこととなった。
その中で研究者のお話の中で気になったことがある。彼女は15歳の時にこのプルーストの「失われた時を求めて」を読み、虜になったそうだが、大学に入るまではプルーストなんて、誰も知らないだろうと思っていたら、大学には意外に多くの人が知っていて、マイナー好きな自分としてはちょっとがっかりしたと話されていた。ただ東京大学教養学部フランス文学専攻の人たちの中での話なので、普通とは違う気がした。

今日の話はこのプルーストという作家をリテール4.0で考えてみるとどうなるかである。
いわゆるプルーストは一般j的にメジャーな作家ではない。アマゾンの本の品揃えで言えば、ロングテール、つまりあまり売れないけれども、たまに売り上げがある作品の一つだ。こういう本はリアルのお店では在庫をするには効率が悪く、中々置きづらい本である。しかしオンラインならコストをかけずに販売できるので、売れ筋商品だけでなく、幅広い品揃えができる。このような店頭では置けないが、オンラインなら販売できるマニア向けの商品群をロングテール(長いしっぽ)と言う。
これまでは、ロングテールは本などの物品販売だけであったが、私は、これからはロングテールビジネスは商品だけでなく、講演、授業などを含めた総合的なナレッジサービスとして大きく変化すると考える。


つまり、ZOOMなどのオンラインシステムでいつでも、どこでも繋がることできるようになったおかげで、本来ならば東京のセミナー会場に行かないと受けれなかった講演や授業を簡単に受けることが出来るようになったのである。


地方に住んでいて、マイナーな本をなかなか買えなかった人が、amazonの登場で買えるようになった。そしてZOOMの登場でその本の解説までも家にいながら聞くことができるようになった。しかも精神的、金銭的ストレスなく。

コトラーのリテール4.0にある「シームレスであれ」という原則には、スマートフォンとWIFIによって常に世界中と繋がる生活者が当たり前になり、それが世界を大きく変えたと考えられている。
そして誰もが発信者として、簡単に情報を文字でも映像でも発信することができるようになった。
とすると、今まで誰も知らないけれどもとても面白いことを研究している人の話を聞くことができる可能性が広がってきたのではないか。
また、今回のプルーストの研究者の方はテレビでも活躍されている有名な方だが、オンラインであれば、会場で聞くよりも、手軽に話を聞けるようになるのではないか。

ここで問題は、生活者がどんどん発信することで、あまりにも多くの情報が出回ることで、自分の合ったものを探し出すことが困難になってくる。グーグルは貴方に一度プルーストを読んで見ませんかと言ってはくれないのである。
そこで大事なのはコミュニティであろう。
自分のコミュニティが広く、多種多彩であればそこでいろんな情報が入ってくる。そこから、マイナーな話題に興味が出ても、今なら本を読むだけでなく、著者や研究者に講演依頼や直接質問をすることも可能になってきたのだ。

アフターコロナでは、デジタル社会がベースであり、生活者が常に世界の人と繋がっている前提となる。そして、ロングテールのこれまではマーケットが小さすぎて商売にならないと思われていた事でも、全世界の生活者をマーケットにすればマーケットサイズは巨大なものになるのである。
そして、それは物販だけでなく、ソフトを含めて総合的に生活者に提案する事でこれまでとは違う満足感、感動、驚きを与えることができるようになる。

しかし、大事なのはコミュニティであり、それは仲間づくりなのだ。
やはり最後は人しての人間力が大事なのかもしれない。

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