大企業にはできないことをやることが大切

これまで大企業に36年勤めてきた。そして今はフリーランサー。企業人の時は取締役にもなれていろんな経験をさせていただいた。しかし思えば、毎日収益をいかに上げるか、投資家から評価されるかに追われてきたように思う。そしてやはり夢は会社のトップになることだったように思う。
結局は収益を上げることにいかに貢献できたか、事業を成功させることができたかを必死にやってきたように思う。

確かに売上を上げるためにはお客様に支持されることが大前提だ。しかし、顧客満足と効率化を同時に達成しなければいけない。そうするとどうしても顧客サービスの限界が訪れる。

それをDXで実現しようというのが今のトレンドであろう。

しかし本当にDXで顧客満足の最大化を図れるのだろうか?

私にはそれはやはり詭弁のように思ってしまう。確かに企業として追求すべきはその道であろう。なぜなら企業は毎年収益を伸ばし続けなければいけないからだ。

DXで本当に皆が喜ぶのか?今のマイナンバー制度なども若い世代には全く問題ないが、70.80代に厳しいだろう。リスキリングも老人には限界はある。

人気の米イェール大学の成田悠輔氏(38)の「高齢者は老害化する前に集団自決、集団切腹みたいなことをすればいい」という主張が、米紙『ニューヨーク・タイムズ』でとりあげられ、炎上している。
こういう自分も老いていくことを自覚できないスノッブな人間が極端な意見を発信するのだろう。

一方で、ママパパストアだったら、どうだろう。顧客満足最大化のために精一杯できることをやり、収益は自分たちが生活できる範囲でいいと。毎年どんどん収益を上げるはしたいけれども、お客様の笑顔が一番のやりがいだと。

こういう若者が東京から移住してきて、私の家の周りで店を出して頑張っている。

これまでは切り捨てられてきたような中小事業者にスポットがあたる時代が来たかもしれない。

事業にも2極化が来ているのかもしれない。大企業と零細企業。

でも零細企業は大企業にはできない、一見すると無駄に思えるビジネスモデルが顧客満足の最大化を生むのかもしれない。

マイケルポーター戦略論では差別化、集中化、コストリーダーシップが大事という。

これらは中小事業者にも実現できることばかりだ。

例えば、私が今やろうとしている、富裕層の外国人旅行者向けの茶道体験教室がそうだ。
このビジネスはどんどん成長はしない。売上もすぐに限界がくる。でも家族だけでやれば、賃上げを気にしなくても良い。でもニーズはいっぱいありそうだ。我が家のある真鶴のツーリズムと本当の茶事体験をセットにしたプライベートな体験サービスなんて大企業は絶対にやらない。マーケットは小さい、でも少なくていいのだ。自分たちが食べれるだけの収入があれば。

だから差別化できるし、小間での茶事に集中したサービスを行う。このビジネスにコストリーダーシップは必要ない。なぜなら競合は少ないからだ。

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